神経を抜いた歯の寿命は何年?平均年数と寿命を延ばすための方法

      2026/07/30

向ヶ丘遊園駅徒歩0分、登戸駅からも近い歯医者、近藤歯科で、神経を抜いた歯の寿命は何年?平均年数と寿命を延ばすための方法

こんにちは。向ヶ丘遊園で開院しております、近藤歯科・院長の近藤です。

「虫歯が深いため、歯の神経を抜かなければなりません」

歯医者さんでそう告げられて、大きなショックを受けたり、目の前が真っ暗になったりした経験はありませんか?

「神経を抜いたら、その歯はもうすぐダメになってしまうのではないか」
「ネットで『神経を抜いた歯の寿命は短い』と見て、将来歯が抜けてしまうのが怖い」

当院にも、このような強い不安や焦りを抱えてご相談に来られる患者さまがたくさんいらっしゃいます。
確かに、神経を抜いた歯は、神経が生きている健康な歯に比べると、将来的に失うリスクが高くなることは事実です。
しかし、「神経を抜いたからといって、すぐにその歯の寿命が尽きるわけではない」ということを、まずは強く知っていただきたいと思います。

神経を抜いた後であっても、「根管治療(根の治療)の質」を高め、お口にぴったりと合う「被せ物の質」にこだわることで、その歯の寿命を何倍にも延ばし、10年、20年と長く使い続けることは十分に可能です。

 

データで見る!神経を抜いた歯の「平均寿命」と残存率

まず、多くの患者さまが最も気になっている「神経を抜いた歯は、実際あと何年持つのだろうか」という疑問について、歯科界の公的な調査データをもとに客観的な事実をお話しします。

 

日本の健康保険制度における歯のライフサイクルデータ

日本の厚生労働省や歯科組織の調査では、1本の歯が「虫歯の発生」から「抜歯」に至るまでの平均的なタイムラインが明らかになっています。

データ1:歯の寿命のタイムライン(平均値)

歯の神経を抜く(抜髄:ばつずい)平均年齢:約45歳

その歯が最終的に抜歯になる平均年齢:約57歳

神経を抜いてから抜歯に至るまでの平均期間:約10〜1 年

(出典:公益財団法人 8020推進財団「永久歯の抜歯原因調査」および厚生労働省 歯科疾患実態調査の経年データを基に算出)

このデータだけを見ると、「やっぱり神経を抜いたら10年くらいしか持たないんだ……」と悲観してしまうかもしれません。
しかし、これはあくまで「日本の従来の一般的な保険治療を平均したデータ」です。

 

抜歯になってしまう主な原因の割合

では、なぜ神経を抜いた歯は、最終的に抜歯に追い込まれてしまうのでしょうか。
その原因のを見てみましょう。

データ2:神経を抜いた歯が抜歯になる3大原因

根尖性歯周炎(根の先の膿・虫歯の再発):約 42%

歯根破折(歯の根っこが割れる):約 35%

歯周病の進行:約 18%

(出典:日本歯内療法学会 雑誌に掲載された大規模臨床疫学調査データ)

ここで注目していただきたいのは、抜歯原因の約8割を占める「根の先の膿(再発)」と「歯の根っこが割れる(破折)」というトラブルです。
これらは、神経を抜いた直後に行われる「根管治療」と「被せ物」の精度を初期の段階で極限まで高めておけば、発生リスクを大幅に抑えることができるトラブルなのです。

つまり、平均寿命が10〜12年というのは「適切なケアや精密な治療が受けられず、再発を繰り返してしまった結果」であり、最初の治療の質さえ高ければ、この限界値を大きく超えて長持ちさせることが可能です。

 

なぜ神経を抜くと歯の寿命が縮むのか?

医療の進歩により歯を残せる確率は上がっていますが、そもそも「歯の神経」にはどのような役割があり、それを失うことでなぜ歯が脆くなってしまうのでしょうか。

 

栄養が届かなくなり「枯れ木」のように脆くなる

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歯の神経と呼ばれる組織は、専門用語で「歯髄(しずい)」といいます。
ここには神経線維だけでなく、無数の微細な毛細血管が走っています。
この血管を通じて、歯には毎日新鮮な水分や栄養、カルシウムなどが絶え間なく供給されています。

神経を抜くということは、この血管も一緒に取り除くことを意味します。
栄養の供給路を断たれた歯は、水分を失って乾燥し、徐々に柔軟性を失っていきます。
例えるなら、「青々とした生木」から、ポキッと折れやすい「枯れ木」のような状態に変化してしまうため、噛む力に対する抵抗力が著しく低下します。

 

虫歯の再発(二次カリエス)に気づけなくなる

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神経の最も重要な役割の一つは、痛みを脳に伝えることで「お口の異常を知らせる警告アラーム」として機能することです。

神経がない歯は、たとえ被せ物の隙間から再び虫歯菌が侵入して内部でボロボロに広がっても、一切の「痛み」を感じません。
そのため、患者さまが「何かおかしい」と気づいて来院されたときには、すでに歯の頭の大部分が溶けてなくなっており、手の施しようがない(抜歯せざるを得ない)状態まで虫歯が重症化しているケースが後を絶ちません。

 

歯を大きく削るため、残る自身の歯の量が減る

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神経を抜くための治療(根管治療)を行うには、歯の表面を大きく削り、器具が根の奥まで届くように「太い穴」を開ける必要があります。

歯は、自身の硬い構造が残っていればいるほど破折に強くなりますが、神経を抜く過程で中心部が大きく空洞化してしまうため、物理的な強度がどうしても弱くなってしまいます。

 

免疫力がなくなり、根の先で細菌が繁殖しやすくなる

血液が通わなくなった歯の内部(根管)は、体の免疫細胞(白血球など)が届かない「無法地帯」になります。
そのため、わずかでも治療時に細菌が取り残されていたり、治療後に被せ物の隙間から菌が入り込んだりすると、根の内部で爆発的に細菌が繁殖し、根の先に膿の袋を作る原因になります。

 

寿命を左右する「第1の質」:根管治療(根の治療)の精度

神経を抜いた歯の寿命を延ばすために、最も重要と言っても過言ではないのが、最初に行われる「根管治療(こんかんちりょう)」の精度です。
多くの患者さまは「被せ物を何にするか(セラミックにするか等)」を重視されがちですが、どんなに外側を高価な材料で美しく飾っても、建物の「基礎」にあたる根の治療がずさんであれば、数年で内部から腐って崩壊してしまいます。

 

日本の一般的な根管治療の現状と課題

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歯の根の内部は、太さわずか数ミリ以下で、裁縫の針の穴よりも狭く、しかも複雑に湾曲したり網目状に分岐したりしています。
この暗く狭い空間を、従来の「肉眼に頼った手探りの治療」できれいに清掃するのは、非常に困難です。

結果として、根の中に細菌や壊死した組織が取り残されてしまい、数年後に再発して再治療になるケースが非常に多いのが、日本の現状です。
歯は、再治療を繰り返す(削り直す)たびに薄くなり、どんどん寿命を迎えていきます。

 

当院が実践する、再発を防ぐための精密根管治療アプローチ

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マイクロスコープ(歯科用顕微鏡)による視野の可視化
当院では、根管治療を行う際、全症例においてマイクロスコープを使用します。
肉眼の最大25倍まで視野を拡大し、強力な光で根の奥深くを照らし出すことで、これまで手探りで行われていた治療を「しっかり見ながら行う治療」へと変格させています。
複雑に入り組んだ根の枝分かれや、隠れた虫歯も見逃さず、1ミクロン単位の精密さで感染部位を取り除きます。

歯科用CT(3次元立体画像診断)の活用
従来の平面的なレントゲン写真では、前後に重なっている根の形や、初期の小さな病変を正確に把握することが困難でした。
当院では必要に応じて歯科用CT撮影を行い、根の数、曲がり具合、周囲の骨の溶け方を3次元の立体映像で確認し、治療前に確実性の高いシミュレーションを行います。

 

「基本は保険診療内」での提供

これらマイクロスコープを用いた精密な治療は、自由診療(自費)として高額な費用を設定している歯科医院も少なくありません。
しかし当院では、一人でも多くの患者さまの天然歯を守りたいという想いから、これらの高度な設備を用いた根管治療を、原則として保険診療の範囲内で行っています。
費用面を心配することなく、精度の高い基礎工事を受けていただけます。

 

寿命を左右する「第2の質」:被せ物(クラウン)と土台の適合性

基礎工事(根管治療)がきれいに完了した後は、その上に建てる建物、つまり「土台(コア)」と「被せ物(クラウン)」の質が、歯の寿命を延ばすための第2の鍵になります。

 

「土台(コア)」選びが歯根破折を防ぐ

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神経を抜いて空洞になった歯の根には、まず「土台(コア)」を差し込んで補強します。


従来の金属の土台(メタルコア)
保険診療で広く使われていますが、非常に硬すぎるため、強い力がかかったときに「くさび」のように働き、脆くなった歯の根っこを内側からパキッと割ってしまう原因(歯根破折)になりやすいというデメリットがあります。

ファイバーコア
グラスファイバーの繊維を用いた土台です。適度な「しなり」があり、硬さが天然の歯に非常に近いため、噛んだときの強い衝撃を優しく吸収・分散してくれます。
歯の根っこが割れるリスクを大幅に軽減できるため、当院でも推奨しています。

 

「被せ物(クラウン)」の適合性が二次虫歯を防ぐ

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どんなに綺麗に根の中を消毒しても、最後に被せる人工の歯に「ほんのわずかな隙間(ズキ)」や「段差」があると、そこから目に見えない細菌(大きさ約1ミクロン)が毎日の食事のたびに侵入し、再び内部を虫歯にしていきます。


精密な適合(フィット感)の重要性
被せ物の質とは、単に「見た目の美しさ」や「強度の高さ」だけではありません。
最も重要なのは、「自分の歯との境目に、いかに隙間なくぴったりと適合しているか」という精度です。

セレックシステム等の活用
当院では、高精度な3Dスキャナーやコンピューター制御で被せ物を設計・削り出すシステムを導入しています。
人の手によるズレを抑え、ミクロン単位の適合性を実現することで、接着剤の劣化を防ぎ、長期間にわたって細菌の再侵入をブロックする被せ物の提供を心がけています。

 

神経を抜いた歯を「1年でも長く持たせる」ためのセルフケアと予防

一度神経を抜いてしまった歯であっても、日々のあなた自身のケアと、歯科医院での定期的なメンテナンスを組み合わせることで、平均寿命を遥かに超えて、一生活躍させることは不可能なことではありません。
今日からできる、神経のない歯を守るための具体的なポイントをお伝えします。

 

① 「痛まない」からこそ、3〜4ヶ月に1回の定期検診を欠かさない

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先述の通り、神経を抜いた歯は虫歯になっても痛みを出しません。
つまり、「痛くなってから歯医者に行く」という通い方をしていると、気づいた時には手遅れ(抜歯)になってしまいます。
痛みがなくても、定期的に歯科医院でプロの目によるチェック(レントゲン確認や拡大鏡による視診)を受け、被せ物に緩みがないか、根の先に怪しい影がないかを早期に発見することが、最大の寿命延長シミュレーションになります。

 

② 歯ぎしり・食いしばりから歯を守る「ナイトガード(マウスピース)」

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神経のない「枯れ木」のような歯にとって、寝ている間の無意識な歯ぎしりや食いしばりは、歯を破壊する最大の凶器になります。
当院では、患者さま一人ひとりのお口に合わせたオーダーメイドのマウスピース(ナイトガード)の作製をおすすめしています。
就寝時に装着することで、歯にかかる過度な負担を均等に分散し、歯根破折という最悪の結末から大切な歯を守ります。

 

③ 歯間ブラシ・デンタルフロスを習慣にする

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被せ物の周りは、どうしてもプラーク(歯垢)が溜まりやすく、歯周病や二次虫歯のリスクが高い場所です。
歯ブラシだけのブラッシングでは、お口の中の汚れの約6割しか落とせないと言われています。
歯間ブラシやフロスを毎日必ず通すことで、境目からの細菌侵入を物理的に防ぎましょう。

 

まとめ:神経を抜くことは終わりではなく、新しい守り方の始まりです

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「歯の神経を抜かなければならない」と言われたとき、悲しい気持ちやつらい気持ちになるのは当然のことです。
自分の体の一部が失われるような寂しさを感じる方もいらっしゃるでしょう。
しかし、どうか落ち込まないでください。神経を抜くという処置は、「これ以上痛みを広げず、その歯をこれからもあなたのお口の中で働かせるために選ばれた、前向きな延命治療」なのです。

そこから先の寿命を何年、何十年と引き延ばせるかどうかは、私たち歯科医師が提供する「治療の精度」と、その後にお客様と一緒に取り組む「メンテナンス」にかかっています。

向ヶ丘遊園の近藤歯科では、マイクロスコープをはじめとする充実した環境を整え、基本は保険診療の範囲内で、できる限り丁寧で精密な根管治療を提供しています。
また、カウンセリング体制も整っておりますので、費用のこと、将来への不安など、どんな小さなことでも個室でじっくりご相談いただけます。

あなたの歯は、まだまだ諦める必要はありません。
私たちと一緒に、大切な歯の未来を守っていきましょう。お困りの際は、いつでも安心して当院へお越しください。

 


監修医・医院情報

監修医:近藤 猛(医療法人社団 新芽会 近藤歯科 院長)

経歴

日本歯科大学卒
医療法人社団 慈皓会 波多野歯科 勤務後
医療法人社団 新芽会 近藤歯科 院長就任
南カリフォルニア大学客員研究員
鶴見大学口腔顎顔面インプラント科専攻生

所属学会

日本口腔インプラント学会
日本歯内療法学会
日本歯科医師会
MAXIS Implant Institute Advance/Basic course 修了
University of Pennsylvania Microsurgery Course 修了
Santa Barbara Dr.Ruddle Advance/Basic Endodontics course 修了
内藤正裕 補綴咬合Ⅰ Ⅱコース修了



医療法人社団 新芽会 近藤歯科:https://kondoh-shika.or.jp/

〒214-0014 川崎市多摩区登戸2043 小田急マルシェ2-3F
電話:044-932-0418

交通アクセス
小田急電鉄小田原線 向ヶ丘遊園駅 徒歩0分

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